私のカメラ、キヤノンT90
先日の記事で、ちらと触れたキヤノンT90というカメラ。発売が開始されたのは1986年(昭和61年)2月です。当時のキヤノンの1眼レフカメラのラインナップとして、プロ向けのF-1はともかく、アマチュア向けのA-1、AE-1ProgramのAシリーズに代わるTシリーズが不評で、大いにテコ入れをしたのがこのT90であります。当時としては斬新すぎる外観に拒否反応があったようですが、基本性能の高さと使いやすさで徐々に評価が高まり、今ではキヤノンのマニュアルフォーカス一眼レフの最後を飾る名機として位置づけられ、登場から四半世紀を経たにもかかわらず、キヤノンの公式サイトで紹介されています。
http://web.canon.jp/Camera-muse/design/kikaku/t90/index.html
さて私がこのカメラを初めて見たのは、『鉄道ファン』の広告でした。一目ぼれでした。ただ当時高校生だった私に、ボディのみ\148,000、50/1.4付\180,000は文字通り高値の花で、大学に見事合格したら買おうと決意したのです。とある大学への入学が決まったのはそれから3年後の1989年の春で、既に新しいEOSシリーズが発表されていましたが、EOSは全く眼中にありませんでした。T90が欲しかったのです。入学前にアルバイトの連続で資金を貯めて、何とかT90を自分のものにしました。
学生時代の4年間は鉄道写真や旅行の風景写真に大いに使いましたが、デジタルカメラに移行した今日ではテーブルの上のオブジェになっています。それでも1217027の製造番号を持つT90は今でも永遠の名機として私の心に焼き付いています。
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