シドニーのCity Railに乗って、オーストラリアの汽車旅を楽しむことにしましょう。

まずは切符の購入します。窓口でも買えるのですが、駅に無造作に置いてある自動販売機で購入することにしました。表記はもちろん英語ですが、操作は簡単で分かりやすくて、私にも簡単に買えました。買ったのはCity Railの1日乗車券My Multi Day Passで21豪ドル。

シドニー郊外の観光地ではブルーマウンテンズが有名です。今回はそちらの方面へ行くことにしました。乗る路線はBlue Mountains Lineでシドニー・セントラル駅から2時間すこし。使われているのはIntercity系。郊外への中距離列車に使われる急行形のようです。ステンレス車体に「く」の字形の前面は東急7200系を思い出しますね・・・・。
Blue Mountains Lineは1時間ほど近郊の住宅街を走り、ブルーマウンテンズの山道をへと走りこんでいきます。カーブが続く路線の車窓は素晴らしい。ブルーマウンテンズの景勝地は絶景が旅人の心を満たしてくれるでしょう。しかし私の目的地はブルーマウンテンズではないのです。

ブルーマウンテンズ観光拠点のカトゥーンバ駅では観光客が降りて車内はガラガラに。さらに30分ぐらい車窓を楽しみ、Zig Zag駅で下車しました。駅とはいえ坂の途中にホームがあるだけの思い切り質素な駅です。

目的はZig Zag駅を起点にしている保存鉄道のジグザグ鉄道Zig Zag Railwayを見物することでした。残念ながらこの時期は運行していないので、あくまでも見物です。Zig Zag駅と同じく、見事に誰も居ませんでした。

立ち入り禁止を示す鉄柵が置かれているのですが、あまり厳密ではなく、何処まで入っていいのか解らなかったので、ホームへの歩道らしき場所を適当にあるいてみました。
この区間はブルーマウンテンズの山越え区間で、特に勾配がきつい区間なので、スイッチバック方式がとられていましたが、トンネルを掘って線路改良して、旧線区間は廃線になりました。その廃線を保存鉄道として復活させたのがZig Zag鉄道です。シーズンには蒸気機関車が活躍する列車に乗って景色を楽しめるようです。

残念ながら、この日は運行にむけての準備中といった感じでしょう。面白い形をしたディーゼルカーが止っていました。これにも乗りたかったですね。

見物だけに終わったZig Zag鉄道ですが、最後にZig Zag駅の面白い利用方法を紹介しましょう。
Zig Zag駅は山越え区間にあるとても小さな駅で、利用される方はとてもとても少ないようです。日本で行いう秘境駅ですね。ホームが思い切り簡素なのも紹介した通り。その為にこの駅で下車する時には事前に車掌さんに申告するシステムになっています。列車は坂の途中のホームに止まり、最後尾か車掌さん用のドアから降りることになります。
それでは乗車する時にはどうするのか、直径20センチぐらいの緑色の円盤を運転士さんが解るように掲げて、停車してもらいます。アラスカあたりの人口希薄地域で使われているシステムです。シドニー郊外とはいえ複線電化の区間で体験できるとは!。Zig Zag鉄道に乗れなかったのは残念ですが、面白い体験をさせていただきました。
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